カーフェリーで車・バイクを離島へ持ち込む方法|初めての車両航送ガイド

カーフェリーで車・バイク

カーフェリーで車やバイクを離島へ持ち込むには?予約の取り方・料金の仕組み・乗船当日の手順・よくある失敗まで、初めての人が迷わないよう順を追って解説します。種子島・屋久島・沖縄本島など各離島への参考情報も。

沖縄本島から離島へフェリーで行く|慶良間・久高・伊江島など港別アクセスガイド

沖縄本島 離島 フェリー

沖縄本島の周りには、大小さまざまな島が点在している。ただ、八重山のように一つのターミナルから全部の島へ渡れるわけではない。慶良間は那覇の泊港から、久高島は南部の安座真港から、伊江島は北部の本部港から——というように、行き先によって出航する港が本島のあちこちに分かれているのが、この海域の特徴だ。だから本島の離島めぐりは、「どの島へ、どの港から乗るのか」を最初に押さえておくと、ぐっと動きやすくなる。 まず——「橋で行ける島」は船がいらない 最初に整理しておきたいのが、本島周辺には橋でつながった島が多いという点だ。古宇利島は古宇利大橋で、瀬底島は瀬底大橋で本島と直結しており、浜比嘉島・宮城島・伊計島も海中道路を通って車で渡れる。これらは絶景ドライブの目的地ではあるけれど、フェリーは必要ない。船に乗ってこそ行ける島はどれなのか、まずそこを切り分けておくと、計画がぐっと立てやすくなる。 那覇・泊港——慶良間と遠い離島の玄関口 本島の離島フェリーで、いちばん便数が多く賑わうのが那覇市内の泊港(とまりん)だ。ここから出ているのが、人気の慶良間諸島への船。慶良間は行政区分で東西に分かれていて、西側の座間味島・阿嘉島へは「フェリーざまみ/クイーンざまみ」、東側の渡嘉敷島へは「フェリーとかしき/マリンライナーとかしき」と、乗る船そのものが変わる。座間味まではフェリーで約2時間、高速船なら約1時間ほどだ。 泊港からは、慶良間以外の遠い島へも船が出ている。久米島へはフェリーで3〜4時間、粟国島や渡名喜島、そして北大東島・南大東島もこの港が発着地だ。なお泊港は、フェリー乗り場(南岸)と高速船乗り場(北岸)が少し離れているので、チケット売り場のとまりんビルからどちらへ歩くのか、当日は早めに確認しておきたい。 本島中部・南部の港から近い島へ 泊港だけでなく、本島の各地にも離島への小さな港がある。南部・南城市の安座真港からは、神の島として知られる久高島へ高速船で約15分。中部・うるま市の平敷屋港からは、津堅島へやはり高速船で約15分ほどで渡れる。どちらも本島から近く、レンタカーで港まで行って日帰りで楽しめる、手軽な離島だ。 北部の港から——伊江島・水納島・伊平屋・伊是名 本島北部にも、いくつかの離島への玄関口がある。本部港からは、城山(ぐすくやま)がそびえる伊江島へフェリーで約30分。同じ本部の渡久地港からは、三日月形のビーチで人気の水納島へ高速船で渡れる。さらに北、今帰仁村の運天港からは、伊平屋島・伊是名島という本島最北の離島へのフェリーが出ている。沖縄美ら海水族館のある本部半島を拠点にすると、このあたりの島はまとめて訪ねやすい。 乗る前に知っておきたいこと 慶良間のように人気の航路は、観光シーズンになると駐車場の満車やチェックインの行列が起きやすい。とくに高速船は定員が限られて満席になりやすいので、早めの予約と、出港にゆとりをもった行動を心がけたい。一方、大東諸島へ向かう「だいとう」は片道14時間という長丁場で、港の構造上クレーンで乗下船することもある、ちょっと特別な航路だ。どの島も、台風シーズンや時化の日は欠航・条件付き運航になりやすい。離島の旅は予備日を1日見ておくと、帰れなくなる心配が減る。長時間のフェリーには、酔い止めも忘れずに。 よくある質問 Q. 慶良間は日帰りできる? できる。座間味も渡嘉敷も高速船なら片道1時間前後なので、朝に渡って夕方に戻る日帰りも十分可能だ。ただし海でしっかり遊ぶなら、一泊したほうがゆっくりできる。 Q. レンタカーは島に持ち込める? 慶良間や久米島などのカーフェリーなら車ごと乗せられるが、便や予約枠が限られる。多くの旅行者は本島側の港に車を置き、島ではレンタサイクルや島内の交通を使っている。 沖縄本島の離島は、「どの港から出るか」さえ押さえてしまえば、ぐっと身近になる。泊港から慶良間へ、安座真から久高へ、本部から伊江島へ——目的の島に合わせて港を選び、本島の拠点と組み合わせていく。そんな組み立て方で、本島滞在に島の一日を足してみてほしい。

奄美・トカラ・大隅の離島へフェリーで行く|鹿児島から南へ続く島めぐりガイド

奄美 フェリー

鹿児島から南へ向かって、海の上に島が点々と続いていく——奄美・トカラ・大隅の島々は、本土からの長い航路で結ばれた、いわば「海の一本道」の上に並んでいる。飛行機なら奄美大島まで1時間ほどだが、フェリーに乗れば、種子島やトカラの島影を横目に、ゆっくりと南下していく船旅そのものを味わえる。ここでは本土に近い島から順に、どの船でどう渡るのかを、北から南へとたどっていこう。 大隅諸島——本土にいちばん近い種子島・屋久島 鹿児島から南下して最初に出会うのが、大隅諸島の種子島と屋久島だ。どちらも鹿児島本港から高速船「トッピー&ロケット」が出ており、種子島まで約1時間35分、屋久島まではおよそ2時間前後で着く。車を運びたいならカーフェリーという選択肢もあり、時間はかかるぶん料金を抑えやすい。屋久島のさらに先には、火山の島・口永良部島も浮かんでいる。 トカラ列島——週2便だけの「秘境への定期船」 屋久島と奄美大島のあいだに点在するのが、トカラ列島だ。口之島から宝島まで、7つの有人島が南北に連なっている。この島々への足は、十島村が運航する村営船「フェリーとしま2」がほぼ唯一。鹿児島港を出ると各島に寄りながら南下していき、いちばん遠い宝島までは片道でおよそ13時間にもなる。便数は週2便ほどと限られ、しかも全便が同じ航路をたどるため、島から島へ自由に飛び移るのは難しい。だからこそ手つかずの自然が残る「秘境」として知られている。諏訪之瀬島や悪石島のように、ひとつの島へじっくり滞在する旅に向いている。 奄美群島——鹿児島と沖縄を結ぶ大動脈 トカラの先に広がるのが、世界自然遺産にも登録された奄美群島だ。ここを貫いているのが、鹿児島と沖縄を結ぶフェリーの大動脈。マルエーフェリー(A’Line)とマリックスラインの2社が1日ごとに交替で運航しており、鹿児島新港を出て奄美大島(名瀬)から徳之島・沖永良部島・与論島を経て、沖縄(本部・那覇)までを一本でつないでいく。鹿児島から奄美大島までは約11時間。毎日1便ずつ走っているので、奄美群島の島めぐりはこの航路が基本の足になる。沖縄側からも同じ航路で北上できるため、「沖縄から奄美へ」という逆向きの旅も組める。 奄美大島から、さらに小さな島へ 奄美大島に着いたら、そこからさらに小さな島へ渡ることもできる。島の南部・瀬戸内町の古仁屋港からは、加計呂麻島・請島・与路島へ、町営の定期船やフェリーが出ている。とくに加計呂麻島は古仁屋から20分ほどと近く、日帰りでも訪ねやすい。また、鹿児島本港から喜界島を経由して奄美へ向かう「喜界航路」もあり、喜界島へはこの航路か、奄美大島からアクセスする形になる。 乗る前に知っておきたいこと この海域は外洋に面しているため、天候によって「条件付き運航」や欠航になることが多い。とくに梅雨や台風の時期は、特定の寄港地だけ抜港(とばし)になることもあるので、当日の運航状況は必ず確認しておきたい。長距離フェリーの客室は、雑魚寝の2等から個室までさまざま。11時間以上の航海になることもあるため、一晩を快適に過ごしたいなら、早めに上等な客室を押さえておくと安心だ。予約はおおむね1ヶ月前から受け付けが始まる。なお、奄美群島には住民・準住民向けの運賃割引もあるが、観光客は対象外なので、料金は正規運賃で見ておこう。 よくある質問 Q. 奄美大島から沖縄まで船で行ける? 行ける。マルエー/マリックスの鹿児島〜沖縄航路が、奄美大島・徳之島・沖永良部・与論を経由して那覇まで結んでいるので、奄美から南下して沖縄へ抜ける旅も組める。 Q. トカラ列島は日帰りで回れる? ほぼ不可能と考えたほうがいい。フェリーとしまは週2便ほどで、島に着いたら次の船まで数日空くこともある。トカラへ行くなら、島で泊まる前提で日程を組むことになる。 奄美・トカラ・大隅は、本土から南へ下るほどに、島も海も少しずつ表情を変えていく。種子島の宇宙基地、トカラの手つかずの自然、奄美の亜熱帯の森——同じ航路の上にありながら、どれもまるで違う世界だ。まずは行きたい島を決め、そこへ向かう船とその所要時間を押さえることから、長い船旅の計画は始まる。

八重山諸島をフェリーで島めぐり|石垣島を起点にした竹富・西表・波照間の回り方

八重山諸島 フェリ

石垣島に着いたら、多くの旅人がまず向かうのが「ユーグレナ石垣港離島ターミナル」だ。ここは八重山諸島へ渡るための海の玄関口で、竹富・西表・波照間といった島々へ向かう高速船が、朝から夕方まで次々と出ていく。八重山の島めぐりは、この小さなターミナルを起点に組み立てるのが基本になる。どの島へどれくらいで行けるのか、どう回れば効率がいいのかを、順を追って整理していこう。 まず押さえたい——宮古と八重山は「別の諸島」 意外と見落とされがちなのが、宮古諸島と八重山諸島は隣どうしのように見えて、定期船では直接つながっていないという点だ。宮古島と石垣島のあいだに旅客フェリーの定期航路はなく、移動するなら飛行機で30分ほどかかる。つまり「宮古も八重山もまとめて船で回ろう」と考えると行き詰まってしまう。それぞれの諸島の中で島めぐりをする、と捉えるのが正解だ。まずは八重山の中心・石垣島からの動きを見ていこう。 八重山の旅は石垣島から始まる 八重山の島々へ渡る高速船は、主に「安栄観光」と「八重山観光フェリー」の2社が運航している。どちらも石垣港離島ターミナル内に窓口があり、行き先に合わせて便を選ぶ形だ。数日かけて複数の島を回るなら、乗船回数に制限のない「アイランドホッピングパス(フリーパス)」を使うと割安になることが多い。石垣空港からターミナルへは直通バスでおよそ30分、運賃は500円ほど。到着したその日のうちに、離島へ渡ってしまうこともできる。船種ごとの詳しい時刻や料金は石垣島フェリー完全ガイドにまとめている。 まずはこの2島——竹富・西表へ 初めての八重山なら、石垣島から近い順に攻めていくのがわかりやすい。最も近いのが竹富島で、高速船に乗ればわずか10〜15分ほどで着いてしまう。赤瓦の集落と水牛車で知られ、半日でも十分に味わえるので、島めぐりの最初の一歩にちょうどいい。 続いて足を延ばしたいのが西表島。八重山でいちばん大きく、島の大半をジャングルとマングローブが覆う自然の島だ。港は東部の「大原港」と西部の「上原港」の二つがあり、行きたいエリアによって乗る便が変わる。上原航路は波が高いと欠航しやすく、その場合は大原港から路線バスで接続する形になるので、天候のあやしい日は大原側を選んでおくと動きやすい。 さらに遠くへ——波照間・鳩間・与那国 もう少し遠くまで行きたくなったら、日本最南端の有人島・波照間島がある。石垣から高速船でおよそ60〜90分。ただしこの航路は外洋を走るぶん波の影響を受けやすく、欠航もめずらしくない。日程に余裕をもって計画し、当日の朝に運航状況を必ず確認しておきたい。 鳩間島は西表島の北に浮かぶ小さな島で、上原航路の周辺からアクセスする。便数が少ないので、訪れるなら時刻表を先に押さえておくこと。そして日本最西端の与那国島は、ほかの島とは少し事情が違う。石垣からは福山海運の「フェリーよなくに」が週に数便走るのみで、所要時間は約4時間。ターミナル本体ではなく対岸(徒歩15分ほど)からの出港になる点にも注意がいる。時間を優先するなら、飛行機で約30分という選択肢もある。 宮古諸島の島めぐりは、少し事情が違う 一方、宮古諸島の島めぐりは、八重山とはかなり性格が異なる。来間島・池間島・伊良部島・下地島といった島々は、いまでは橋でつながっていて、レンタカーやバスで渡れてしまう。フェリーが主役になるのは、橋のかかっていない大神島や多良間島のほうだ。大神島へは宮古島の島尻港から小さな連絡船で、多良間島へはフェリーや高速船でアクセスする。宮古を拠点にするなら、「橋で行ける島」と「船でしか行けない島」を分けて考えると、ぐっと計画が立てやすくなる。 乗る前に知っておきたいこと 八重山の高速船は、季節によって時刻表も便数も変わる。とくに波照間や上原航路は天候による欠航が多いため、「最終便で島に渡ったら帰れなくなった」という事態は避けたい。島で一泊する予定がないなら、午前中の早い便で渡り、余裕をもって戻る計画にしておくと安心だ。支払いは石垣港ならクレジットカードや各種電子マネーも使えるが、小さな島の港では現金しか使えないこともあるので、現金は少し多めに持っておくとよい。 よくある質問 Q. 1日で何島くらい回れる? 竹富島のように近い島なら、半日で見て石垣に戻り、午後は別の島へ……という回り方もできる。ただし西表や波照間のように遠い島は、1島で一日使うつもりでいたほうが、移動に追われずに楽しめる。 Q. フリーパスは買ったほうがいい? 3島以上を数日かけて回るなら、乗り放題のホッピングパスのほうが割安になりやすい。1〜2島だけなら都度払いで足りることも多いので、行程に合わせて選ぶとよい。 八重山の島々は、船で30分も走れば景色も空気もがらりと変わる。竹富の集落、西表の森、波照間の海——どれも石垣島という起点があってこそ巡れる風景だ。まずは行きたい島をいくつか決め、近い島から無理なくつないでいく。そんな組み立て方で、自分だけの八重山めぐりを描いてみてほしい。