八重山諸島をフェリーで島めぐり|石垣島を起点にした竹富・西表・波照間の回り方

石垣島に着いたら、多くの旅人がまず向かうのが「ユーグレナ石垣港離島ターミナル」だ。ここは八重山諸島へ渡るための海の玄関口で、竹富・西表・波照間といった島々へ向かう高速船が、朝から夕方まで次々と出ていく。八重山の島めぐりは、この小さなターミナルを起点に組み立てるのが基本になる。どの島へどれくらいで行けるのか、どう回れば効率がいいのかを、順を追って整理していこう。

まず押さえたい——宮古と八重山は「別の諸島」

意外と見落とされがちなのが、宮古諸島と八重山諸島は隣どうしのように見えて、定期船では直接つながっていないという点だ。宮古島と石垣島のあいだに旅客フェリーの定期航路はなく、移動するなら飛行機で30分ほどかかる。つまり「宮古も八重山もまとめて船で回ろう」と考えると行き詰まってしまう。それぞれの諸島の中で島めぐりをする、と捉えるのが正解だ。まずは八重山の中心・石垣島からの動きを見ていこう。

八重山の旅は石垣島から始まる

八重山の島々へ渡る高速船は、主に「安栄観光」と「八重山観光フェリー」の2社が運航している。どちらも石垣港離島ターミナル内に窓口があり、行き先に合わせて便を選ぶ形だ。数日かけて複数の島を回るなら、乗船回数に制限のない「アイランドホッピングパス(フリーパス)」を使うと割安になることが多い。石垣空港からターミナルへは直通バスでおよそ30分、運賃は500円ほど。到着したその日のうちに、離島へ渡ってしまうこともできる。船種ごとの詳しい時刻や料金は石垣島フェリー完全ガイドにまとめている。

まずはこの2島——竹富・西表へ

初めての八重山なら、石垣島から近い順に攻めていくのがわかりやすい。最も近いのが竹富島で、高速船に乗ればわずか10〜15分ほどで着いてしまう。赤瓦の集落と水牛車で知られ、半日でも十分に味わえるので、島めぐりの最初の一歩にちょうどいい。

続いて足を延ばしたいのが西表島。八重山でいちばん大きく、島の大半をジャングルとマングローブが覆う自然の島だ。港は東部の「大原港」と西部の「上原港」の二つがあり、行きたいエリアによって乗る便が変わる。上原航路は波が高いと欠航しやすく、その場合は大原港から路線バスで接続する形になるので、天候のあやしい日は大原側を選んでおくと動きやすい。

さらに遠くへ——波照間・鳩間・与那国

もう少し遠くまで行きたくなったら、日本最南端の有人島・波照間島がある。石垣から高速船でおよそ60〜90分。ただしこの航路は外洋を走るぶん波の影響を受けやすく、欠航もめずらしくない。日程に余裕をもって計画し、当日の朝に運航状況を必ず確認しておきたい。

鳩間島は西表島の北に浮かぶ小さな島で、上原航路の周辺からアクセスする。便数が少ないので、訪れるなら時刻表を先に押さえておくこと。そして日本最西端の与那国島は、ほかの島とは少し事情が違う。石垣からは福山海運の「フェリーよなくに」が週に数便走るのみで、所要時間は約4時間。ターミナル本体ではなく対岸(徒歩15分ほど)からの出港になる点にも注意がいる。時間を優先するなら、飛行機で約30分という選択肢もある。

宮古諸島の島めぐりは、少し事情が違う

一方、宮古諸島の島めぐりは、八重山とはかなり性格が異なる。来間島・池間島・伊良部島・下地島といった島々は、いまでは橋でつながっていて、レンタカーやバスで渡れてしまう。フェリーが主役になるのは、橋のかかっていない大神島や多良間島のほうだ。大神島へは宮古島の島尻港から小さな連絡船で、多良間島へはフェリーや高速船でアクセスする。宮古を拠点にするなら、「橋で行ける島」と「船でしか行けない島」を分けて考えると、ぐっと計画が立てやすくなる。

乗る前に知っておきたいこと

八重山の高速船は、季節によって時刻表も便数も変わる。とくに波照間や上原航路は天候による欠航が多いため、「最終便で島に渡ったら帰れなくなった」という事態は避けたい。島で一泊する予定がないなら、午前中の早い便で渡り、余裕をもって戻る計画にしておくと安心だ。支払いは石垣港ならクレジットカードや各種電子マネーも使えるが、小さな島の港では現金しか使えないこともあるので、現金は少し多めに持っておくとよい。

よくある質問

Q. 1日で何島くらい回れる?
竹富島のように近い島なら、半日で見て石垣に戻り、午後は別の島へ……という回り方もできる。ただし西表や波照間のように遠い島は、1島で一日使うつもりでいたほうが、移動に追われずに楽しめる。

Q. フリーパスは買ったほうがいい?
3島以上を数日かけて回るなら、乗り放題のホッピングパスのほうが割安になりやすい。1〜2島だけなら都度払いで足りることも多いので、行程に合わせて選ぶとよい。

八重山の島々は、船で30分も走れば景色も空気もがらりと変わる。竹富の集落、西表の森、波照間の海——どれも石垣島という起点があってこそ巡れる風景だ。まずは行きたい島をいくつか決め、近い島から無理なくつないでいく。そんな組み立て方で、自分だけの八重山めぐりを描いてみてほしい。

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