沖縄本島の周りには、大小さまざまな島が点在している。ただ、八重山のように一つのターミナルから全部の島へ渡れるわけではない。慶良間は那覇の泊港から、久高島は南部の安座真港から、伊江島は北部の本部港から——というように、行き先によって出航する港が本島のあちこちに分かれているのが、この海域の特徴だ。だから本島の離島めぐりは、「どの島へ、どの港から乗るのか」を最初に押さえておくと、ぐっと動きやすくなる。
まず——「橋で行ける島」は船がいらない

最初に整理しておきたいのが、本島周辺には橋でつながった島が多いという点だ。古宇利島は古宇利大橋で、瀬底島は瀬底大橋で本島と直結しており、浜比嘉島・宮城島・伊計島も海中道路を通って車で渡れる。これらは絶景ドライブの目的地ではあるけれど、フェリーは必要ない。船に乗ってこそ行ける島はどれなのか、まずそこを切り分けておくと、計画がぐっと立てやすくなる。
那覇・泊港——慶良間と遠い離島の玄関口
本島の離島フェリーで、いちばん便数が多く賑わうのが那覇市内の泊港(とまりん)だ。ここから出ているのが、人気の慶良間諸島への船。慶良間は行政区分で東西に分かれていて、西側の座間味島・阿嘉島へは「フェリーざまみ/クイーンざまみ」、東側の渡嘉敷島へは「フェリーとかしき/マリンライナーとかしき」と、乗る船そのものが変わる。座間味まではフェリーで約2時間、高速船なら約1時間ほどだ。
泊港からは、慶良間以外の遠い島へも船が出ている。久米島へはフェリーで3〜4時間、粟国島や渡名喜島、そして北大東島・南大東島もこの港が発着地だ。なお泊港は、フェリー乗り場(南岸)と高速船乗り場(北岸)が少し離れているので、チケット売り場のとまりんビルからどちらへ歩くのか、当日は早めに確認しておきたい。
本島中部・南部の港から近い島へ

泊港だけでなく、本島の各地にも離島への小さな港がある。南部・南城市の安座真港からは、神の島として知られる久高島へ高速船で約15分。中部・うるま市の平敷屋港からは、津堅島へやはり高速船で約15分ほどで渡れる。どちらも本島から近く、レンタカーで港まで行って日帰りで楽しめる、手軽な離島だ。
北部の港から——伊江島・水納島・伊平屋・伊是名
本島北部にも、いくつかの離島への玄関口がある。本部港からは、城山(ぐすくやま)がそびえる伊江島へフェリーで約30分。同じ本部の渡久地港からは、三日月形のビーチで人気の水納島へ高速船で渡れる。さらに北、今帰仁村の運天港からは、伊平屋島・伊是名島という本島最北の離島へのフェリーが出ている。沖縄美ら海水族館のある本部半島を拠点にすると、このあたりの島はまとめて訪ねやすい。
乗る前に知っておきたいこと
慶良間のように人気の航路は、観光シーズンになると駐車場の満車やチェックインの行列が起きやすい。とくに高速船は定員が限られて満席になりやすいので、早めの予約と、出港にゆとりをもった行動を心がけたい。一方、大東諸島へ向かう「だいとう」は片道14時間という長丁場で、港の構造上クレーンで乗下船することもある、ちょっと特別な航路だ。どの島も、台風シーズンや時化の日は欠航・条件付き運航になりやすい。離島の旅は予備日を1日見ておくと、帰れなくなる心配が減る。長時間のフェリーには、酔い止めも忘れずに。
よくある質問
Q. 慶良間は日帰りできる?
できる。座間味も渡嘉敷も高速船なら片道1時間前後なので、朝に渡って夕方に戻る日帰りも十分可能だ。ただし海でしっかり遊ぶなら、一泊したほうがゆっくりできる。
Q. レンタカーは島に持ち込める?
慶良間や久米島などのカーフェリーなら車ごと乗せられるが、便や予約枠が限られる。多くの旅行者は本島側の港に車を置き、島ではレンタサイクルや島内の交通を使っている。
沖縄本島の離島は、「どの港から出るか」さえ押さえてしまえば、ぐっと身近になる。泊港から慶良間へ、安座真から久高へ、本部から伊江島へ——目的の島に合わせて港を選び、本島の拠点と組み合わせていく。そんな組み立て方で、本島滞在に島の一日を足してみてほしい。